loader image

葺き替え工事・葺き直し工事

目次

屋根の葺き替え工事・葺き直し工事の費用について(相場など)

 

屋根は雨風から家屋と生活を守るのに重要な構造部であることはいうまでもありません。
葺き替えや葺き直しのメンテナンスが必要になります。これらの工事には工法や材料などでパターンがありますが、ケース別でその費用感について解説します。

屋根葺き替えの場合

屋根材が寿命を迎え、耐久性を失い、雨漏り発生など屋根としての機能が維持できなくなったタイミングで行います。寿命は屋根材にもよりますが、平均で30から40年が目安です。(一般的なざっくりの寿命の目安を記載お願いします。)
具体的な不具合が見つかっていない場合でも、使用されている屋根材の年数的な寿命を迎えれば、葺き替えの検討をしたほうがいいでしょう。使用する屋根材と工事範囲によって費用は大きく左右されます。
代表的な屋根材としては、

● 陶器瓦などの瓦系
● ガルバリウム鋼板など金属屋根系

と大きく2つがあります。
仮に一般的な木造住宅として、建物の坪数としては30坪台(90から110㎡程度)、屋根面積は20坪台、60から70㎡程度とします。平均的な費用としては、

● 陶器瓦などの瓦系・・・150万から250万
● ガルバリウム鋼板など金属屋根系・・・100万から200万

既存の屋根材によって解体撤去、運搬処分の費用は変わってきます。もちろん、屋根形状や選択する屋根材、防水シートによっても変わります。さらに、野地板や野垂木など下地交換の有無も影響します。
あくまで目安としての金額となります。
また、ガルバリウム鋼板などの金属屋根ではほとんどの場合が塗装品となりますので、定期的な塗装メンテナンスが必要になります。ただし、銅板の場合は塗装ではありません。メンテナンスの必要はありませんし、耐久性も瓦より長くなりますが、葺き替え工事の初期費用が2から3割ほど割高になります。

屋根葺き直しの場合

主に瓦屋根で、屋根材は大丈夫なため防水シートだけを交換する、葺き直しという方法もあります。一度屋根材を降ろして防水シートを交換したうえで再び既存屋根材を葺くという方法です。
屋根形状や、導入・搬出経路、などにより費用も左右されますが、平均的な費用としては、110万から180万ほどになります。

 

葺き替え工事・葺き直し工事にかかる日数(工期)

 

葺き替え、葺き直し共に10日から2週間程度の作業日数がかかります。葺き直しの方が既存屋根材の撤去に時間がかかるぶん多く日数がかかる傾向があります。
瓦系でも金属屋根系でも、かかる工期については屋根の大きさや形などによって多少変わりますので、平均的な目安として考えてください。
ただし、どちらも天候に左右されます。雨天時には原則作業できませんので、そのぶん工期は延長する可能性があります。

 

葺き替え工事・葺き直し工事時に心配な点(追加費用・天気)

 

葺き替え工事・葺き直し工事を依頼して工事してもらう際にはトラブルが気になるところです。心配な点をまとめました。

出来上がりのイメージ

主にガルバリウム鋼板など塗装品のケースでは、サンプルなどで見ていた色と実際に完成した屋根の色のイメージが異なる場合があります。この感覚には個人差もありますし、現実的に塗料のロットナンバーによって微妙に変化するというのは仕方のないところでもあります。太陽光の当たり方によってもかなり色は変化するため、あまり施工前にイメージを固め過ぎないことが大切です。

追加費用はかかる?

下地などの目に見えない部分は、工事が始まってみないとわからない箇所があります。
どうしても施工前に屋根に登って確認できない項目もありますが、最近はドローン点検を進めている工事業者が増えています。ドローンを飛ばして至近距離から細部の映像や画像を撮ることで現状の屋根の状態や傷み具合の推測まですべてに役だっています。弊社でも無料でドローン点検を行っています。

施工前には必ず見積書が出ます。その中には見積もりの内訳書も付いていますので、見積書に記載され費用が見込まれている範囲を確認しましょう。そして、必ず契約前に「追加費用の可能性があるのか」、について業者に確かめることが大切です。その結果、追加費用がないに越したことはありませんが、業者としては絶対ないとはいえませんし、絶対ないと言えるまで見積もりに算入すればかなり割高な金額になるはずです。「追加費用があったとしてもこのくらいまで」という目安くらいを確かめておきましょう。

天気は大丈夫か

屋根に関する工事では、天気は作業を左右する重要なタイミングになります。もし雨が降る前日に瓦をめくってしまえば、屋内への雨漏りのリスクはあがります。
しかし天気に関しては業者も慣れていますので、ある程度晴れが続く日程に合わせて工程を組むのが通常です。ただし、念のため屋内に置いてある濡れてはいけないものなどは避難させておくことをおススメします。
また、天気によらず既存屋根材の解体作業中は土ホコリなども発生します。天井の隙間からホコリが落ちてくることもありますので、場合によっては畳の部屋などはブルーシートを敷いておくか、畳をあげてしまってもいいでしょう。

 

葺き替え工事・葺き直し工事時に足場は必要か?(部分足場で対応可能かなど)

 

足場というのは、工事期間だけ一時的に建てる仮設足場のことです。鉄パイプを組み立てて枠を作り、足場になる板状のものを渡していくので、設置するにも撤去するにもそれなりの労力が必要ですから、けっして安くない費用がかかります。しかし、葺き替え工事でも葺き直し工事でも、原則足場は必要だと思った方がいいでしょう。基本的に全面的な軒足場の設置が必要になります。作業効率や安全面だけでなく、資材の上げ下ろしも多くなるためです。
作業員の安全確保もありますが、作業性を考えると結局足場を建てた方がスピードが上がり、施工の質も上がり、費用的にも効率が良くなります。
勾配が強い屋根のケースでは、屋根面に単管足場を渡していく、屋根足場が必要になることもあります。
葺き替え工事でも葺き直し工事でも、足場の設置方法に大きな差はでませんが、資材を仮置きしておくためのステージが必要か、あるいはその面積の設定に違いがでることはあります。このあたりはプロに任せた方がいいでしょう。

 

葺き替え工事・葺き直し工事後のチェックポイント(保証)

 

葺き替え工事・葺き直し工事後にまずチェックしたいのは、不必要にコーキング材などを使用していないかです。コーキング材は一時的に止水するには役立ちますが、耐久性はせいぜい数年です。壁との取り合いなど複雑に取り合っている個所では仕方なく使用することはありますが、そうでない箇所に使用しているケースはなんらかの不具合があり、それを隠す目的があるかもしれません。
また、葺き替え工事や葺き直し工事が終わったら、ひと通り写真を撮っておくことをおススメします。屋根面はもちろんですが、軒先、ケラバ、棟などできるところは撮っておきましょう。もし、施工後まもなく不具合が発生した場合、不具合発生前と発生後とで屋根に変化があるかどうかを確かめるためです。たとえば板金の納まりが不完全だったとして、当初からそうなっていたのか、あとになってズレたり外れたりしたものか、区別することができます。ズレや外れが強風などの被害によるものかそうでないかの判断に繋がります。
瓦屋根のケースでは、屋根面の平瓦が割れていたとすると、はじめから割れていたのか、最近になって何かが飛来して割れたものか、区別をつけるためです。
また、もし不具合が発生した際のために保証という制度もあります。
屋根の保証は一般的にいって、大きく3つにわかれます。

施工保証

施工保証は、工事の受注業者が定めた保証です。
施工保証は「屋根を葺く作業」という工事施工内容に対して保証をするものですので、葺き替え工事、葺き直し工事ともに対象になります。
施工保証を求める場合は早い段階で意志を伝え、施工後は書面で保証書を発行してもらい、交付してもらいます。ただし、修理の場合は施工保証が付いたとしても短期間です。
10年程度の保証期間が一般的です。

メーカー保証

メーカー保証は、屋根材を製造したメーカーが定めた保証です。メーカー保証は、施工保証とは違い、使用されている屋根材の仕様・性能を保証対象としています。そのため原則新品が対象となり、葺き替え工事では対象になりますが葺き直し工事では対象になりません。
屋根材としての性能を保証するものなので、施工に不具合があったケースでは保証対象にはなりません。
材料や製品によって保証期間には差があります。
瓦屋根の場合では保証をつけているメーカーは少なく、金属屋根でも量産品の一部に保証があるくらいです。
ただし、金属屋根の塗装に関しては塗料メーカーの保証がつくケースがあります。塗料の性能などによって保証期間が定められています。
ただ、塩害や大気汚染など通常の使用環境外では保証対象外になることがあります。

法的な保証

新築時の屋根の場合、10年間の瑕疵担保責任が法律で定められています。
建物の新築時が対象なので、葺き替え工事や葺き直し工事では対象から外れ、瑕疵担保責任は適用されません。とはいえ、リフォーム工事と見做されるため民法で1年間の保証期間が定められています。
新築し、引き渡ししてから10年間は、雨漏りの発生など目に見えない隠れた不具合が原因と認められれば、修理や補償を求めることができます。これは屋根の性能に関わらず建物全体についての瑕疵担保責任です。

保証の注意点

いずれの保証パターンであっても、地震や台風で受けた自然災害による被害は保証対象になりません。この場合は保険の範疇に該当するため、加入している火災保険などの損害保険の利用になります。
※火災保険や共済の利用解説はこちら

 

葺き替え工事・葺き直し工事時の近隣挨拶について(必要か不必要か?音がうるさいなど)

 

近隣挨拶が必要なケースと範囲について

葺き替え工事・葺き直し工事時ともに、近隣へ挨拶にまわった方がいいでしょう。
工事期間も取られますし解体などで騒音や粉塵の飛散も考えられますので、迷惑をかけるものだと思った方がいいです。挨拶にまわる範囲は、原則的には土地に接しているお宅になりますが、ケースバイケースで道路を挟んでいるお向かいさんまで挨拶に行きましょう。また、以前に挨拶されたお宅があれば工事内容にかかわらず挨拶した方がいいでしょう。

近隣挨拶の方法とタイミング

できれば工事の担当者と一緒にまわり、ペーパー1枚でいいので工事概要と予定工期が記載されたものを配る方が安全です。工事の担当者に言えば用意してくれます。粗品については、近隣挨拶用のタオル1枚など、施工業者に相談すれば何らかの形で適切なものを用意してもらえます。
タイミングは工事開始の1週間から10日前くらいがベストです。
弊社でも適切なタイミングで近隣挨拶のご案内をさせていただきますのでご安心ください。

LINEで
お問い合わせ