町田市・相模原市、地域密着型の屋根工事専門店 株式会社コネクトハート『GOTOです』
屋根の下葺き材って何?って聞かれることがあったので解説しようと思いました。
下葺き材は、屋根材の下に敷設される防水シートのことです。下葺き材が適切に施工されていれば、屋根材に多少の不具合が生じたとしても、建物の中に雨水が入り込んでくることはありません。そして、下葺き材は種類によって防水性や耐久性が異なります。つまり、屋根材と同じくらいこだわるべきなのが下葺き材です。「とはいっても、上から屋根材を設置すればまったく見えないし、下葺き材なんてどれも同じじゃないの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、屋根工事のプロが下葺き材について解説いたします。
下葺き材とは?
屋根材の下に敷設する防水シート(ルーフィング)のことをいいます。屋根の土台であるコンパネ(野地板)の上に敷き込み、内部への雨水浸入を防ぐのが下葺き材です。下葺き材は最終的に雨漏りを防ぐ「2次防水」ルーフィング施工後の屋根ルーフィングは「アスファルトルーフィング」のことで、板紙にアスファルトを浸透させた防水シートのことです。屋根材や板金のような外から見える部分を「1次防水」、ルーフィングや捨て板金などの外からは見えない部分を「2次防水」といいます。
下葺き材の傷みは雨漏りに発展する
「屋根がめくれたら雨水が入り込んでしまう」
「屋根材が雨を防いでくれている」
このようにお考えの方も多いでしょう。しかし、たとえ屋根がめくれたり割れたりしても、下葺き材がしっかり機能してれば、すぐに雨漏りに発展するということはありません。問題は下葺き材の劣化や傷み、破れです。屋根からの雨漏りの場合、下葺き材の劣化が原因になります。
下葺き材の構成:下葺き材は用途や目的に応じていくつも種類があり、その多くはアスファルトと基材の組合せから構成されています。使用されるアスファルトと基材の性質により、下葺き材の特長やグレードが決まってきます。
■アスファルトと改質アスファルト
下葺き材の主な構成材料のひとつがアスファルト。アスファルトは原油を精製して最後に残る石油製品です。すぐに浮かぶのは道路舗装に使用されているアスファルトですが、じつは太古の昔、ピラミッドを積み上げた際に、石どうしの隙間にアスファルトを詰めて水が浸入するのを防ぐ目的で用いられ、いわゆる「防水材」として長い歴史を誇る材料です。
一般的なアスファルトはセルフシール性があり、コールドフローにより自己癒着するといった防水に好ましい性質をもっています。その一方、高温で柔らかくなりすぎる、低温で割れてしまいやすいといった弱点を持っています。そういった点を改善するために、アスファルトにポリマー等を添加し機能を向上させた、改質アスファルト※を用いた下葺材の割合が近年増加しています。改質アスファルトは高温でダレにくく、低温で割れにくいといった、高温から低温まで広い温度範囲で優れた特性を持つほか、弾性を持ち、ステープルや釘穴に対するシール性や耐久性に優れているなどの特長があります。※改質アスファルトを“ゴムアスファルト”と呼ぶ場合もあります。
■基材
アスファルト系防水シートの基材には一般に紙(原紙)が使用されてきました。原紙にアスファルトを含浸させただけのものはアスファルトフェルトと呼ばれ、主に外壁下張き材として使用されています。防水性を向上させるため、アスファルトフェルトの両面にさらにアスファルトをコーティングし、鉱物質粉粒を付着させたものはアスファルトルーフィングと呼ばれ、屋根下葺き材として使用されています。原紙を使用したフェルトやルーフィングは風にあおられて破れやすいなどの問題があり、それを解決するため、原紙を合成繊維不織布で補強した下葺ぉ材などが使用されるようになりました。さらに、合成繊維不織布を基材として用いるタイプも登場し、次のような特徴を持つ下葺材も近年多く見かけるようになりました。
・高い寸法安定性をもちステープル部が破れ難い。
・建物の動きに対して追従する伸びがある。
■弊社で使用が多い下葺き材
1.タディス セルフ/タディス セルフ1.2 ※下記参照 タディスシリーズ
貼り直しが可能な遅延粘着型下葺材。貼り付け直後は簡単に剥がせて再び貼り直すことができます。貼り付け数時間で強固な粘着力と防水効果を発揮します。勾配の緩い屋根や、改修などに最適です。
2.ニューライナールーフィング ※下記参照 LRシリーズ
改質アスファルトルーフィングの先駆けとなった、防水性・耐久性共に他の追随を許さない、最高級の品質を誇る下葺材です。改質アスファルト層を不織布と原紙で挟み込むことで、改質アスファルト本来の性能を十二分に発揮します。 表面に防滑特殊塗料を使用しているため、防滑性に優れています。
LRシリーズ:大手ハウスメーカーのご要望に対応した、歴史ある最高品質ブランド。
タディスシリーズ:コストパフォーマンスに優れ、施工性にも着眼した使いやすい製品群。
※上記以外の取り扱いもございます
■下葺き材の選び方
下葺き材として欠かせないのは防水性と耐久性です。これらの性能は下葺き材によって異なるため、屋根材との兼ね合いを考慮した上で最適な下葺き材を選択する必要があります。
使用する屋根材の耐用年数に合うものを選ぶ
・スレート屋根の耐用年数は20年~30年ほど
・金属(ガルバリウム鋼板)屋根の耐用年数は25年~35年ほど
・アスファルトシングルの耐用年数は10年~20年ほど
・瓦屋根の耐用年数は約50年超
屋根材の中でもっとも寿命が長いのが瓦です。そのため、瓦の下葺き材には防水性はもちろん、高い耐久性が求められます。そのため、瓦屋根の下葺き材として適しているのは、改質アスファルトルーフィングの中でも特に耐久性にすぐれるものです。
今回は下葺き材について解説しましたが、屋根の下葺き材は、最終的に雨水からお住まいを守ってくれる超重要な存在です。屋根リフォーム、修理の際には屋根材だけではなく下葺き材にもこだわっていただくことをおすすめいたします。
◇お家のことならどのようなことでもお気軽にご相談ください。